kurenai
2009年12月08日
06:54
薄暗い都会の闇の底を・・・どこか光を避けるようにして逃亡の日々を暮らすひとりの女性がいた。
彼女の名は " カンナ " ・・・しかし、真の記憶を封印されてしまっているので、それは本名ではない。。。
~そう、彼女の本当の名前は " ペパー " といい・・・あの魔物ハンター " タミー " の探している妹なのだ。
※ ある魔物により、偽りの記憶を植えつけられ~果てしない逃亡を続ける " カンナ " いや、 " ペパー "
それは、まだタミーがスカーレットと共に " DMAT " にスカウトされるよりずっと以前、
闇の稼業である魔物ハンターとしての実力も・・・まったく未知数のまだ駆け出しだった頃まで遡る。
幼馴染であるスカーレットや、妹のペパーとの3人でひとつのチームを組んで、
・・・なんとか依頼をこなしていたのだが、ある時、その事件は起きてしまったのだ。
タミーも当時は、まだまだやっきになっていた事もあり・・・いまのようなクールさは持ち合わせてなく、
どちらかと言えば、 " 熱血 " ~といった言葉が似合っていた時期であり、かなり無理な依頼も受けていた。
その魔物は、実力からみても・・・その時の彼女たちでは、まだ歯がたたないハイ・クラスであったが、
なんとか3人の巧みなチームワークで、相手を絶命の一歩手前まで追い詰めることができたのである。
しかし、その追い詰めることができた事で、ほんの瞬間・・・タミーたちに油断ができてしまった。
・・・燃え尽きてしまう前の最期の力を振り絞り、その魔物はタミー目がけて、ある呪いをかけようとした!
それを察知し、タミーをとっさに突き飛ばし・・・姉をかばったペパーは、その呪いを一身に受けてしまう。
だが、その呪いは・・・最後までかけられることはなく、魔物の絶命と共に、途中で終わってしまうのだが・・・
けれども、執念ともいえる魔物の渾身の呪いは、ペパーの記憶を封印し、偽の記憶を植えつけたのだった。
その呪いをかけられたペパーは、チームである仲間を、逆に憎い " 仇 " と認識し、
これからはずっと復讐するためだけに生きていく・・・という非常に過酷なものであったのだが、
呪いが完了しない中途なままである事が幸いしたというか、ペパーは忽然と姿を消したに過ぎなかった。
その時のペパーの実力では、タミーやスカーレット両名に立ち向かうには、まだ実力の差が歴然で、
いますぐでは返り討ちにあうと判断でもしたのだろう、復讐するその時を計るため・・・その場を後にしたのだ。
魔物の呪いが不完全であった事もあり、ペパーはただ漠然とタミーたちから逃げるようになっていく。
~これでは、いくら必死でタミーが妹を探し出そうとしていても・・・当然、みつからない訳である。
ペパーは一向に埋まらない、タミーたちとの実力差に焦りながらも、逃亡の日々を送っているのだから・・・
・・・つづく。
ナレーション 「・・・ついに登場しました~タミーの妹、 " カンナ " を名乗る " ペパー " です。
~タミーにとっては、自分を庇い行方不明になってしまった妹である、ペパーですが、
しかし、そのペパーにとって、タミーは倒すべき憎い " 仇 " のひとりでしかないのです。
追うタミー、逃げるペパー・・・ふたりの姉妹は、すれ違いの人生を送る破目になってしまうのですね ^^;
ちなみに、 " カンナ " という名前は、着せ替え人形スカーレットちゃんの " 妹 " から拝借しております。
ではでは、またここで、この時間・・・お会いすることに~いたしましょう。」
※ 今回のSSも全て、チーフが撮影し、提供してくれたものを使用しております~明日もヨロシクっす (謎)