kurenai
2009年10月19日
00:31
その日、極秘任務を帯び・・・新千歳空港にひとりの正装した女性が降り立った、
彼女の名は "
麗華 " 、諜報活動に長けたエリート集団・・・
マダム親衛隊を率いる有能な指揮官である。
だが・・・そんな彼女には、彼女自身も知らないある隠された真実があったのだ・・・。
※ 敬愛する
マダム・
マルゴの為に、己の持てる全てを捧げ、任務に取り組む親衛隊隊長・・・ "
麗華 "
彼女が何時から
マダムのもとにいたのかを知るものは、ほとんど・・・もう生きてはいない。
麗華は
マダムにとって、側近中の側近とも言え・・・あの四天王とも別格の破格の待遇となっている。
・・・実は、彼女には
マダムに会うまでの記憶がほぼ全部と言っていいほど残っておらず、
この "
麗華 " という名前は、発掘された棺に刻まれていたのをそのままとって名付けられたのである。
そう、彼女は厳重に保護された空間に仮死状態のまま・・・ずっと眠り続けていたのだった。
・・・それを当時の
マダム配下の遺跡発掘調査隊が偶然に発見し、ただちに
マダムに報告をして、
すぐさま、
マダム直々に特別チームを組織し・・・彼女の蘇生を試み、それに見事成功したのであった。
だが・・・無事によみがえったはずの
麗華に、以前の記憶はまったくと言えるくらい皆無で、
発掘現場の近辺もくまなく探してはみたが・・・彼女の存在を示すようなものは一切みつからなかった。
・・・もうおわかりいただいていると思うが、彼女の父親の名前は "
ダン " といい、
あの
伯爵に
ヴァンパイア執事として新たな生を与えられ、・・・第二の人生を歩んでいる人物である。
~その
ダンにせよ、
麗華にせよ・・・共にこの世によみがえり、再会を果たしていたのであったが、
お互いその部分の記憶が欠如しており、当人たち親子は・・・そのことに全く気づいていなかったのだ。
これもまた運命の悪戯といえばいいのか、この世界の
神様は・・・どうも悲劇を好むようである。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・やはり、前回の話から推測?はできましたが、
麗華さまは
ダンの愛娘だったのですね。
せっかく
伯爵家において再会していたというのに、お互い現在も、それがわからずにいるなんて~っ。
・・・いつかふたりが心から再会を喜び、再び抱きあえる日がくることを願うばかりです。
ではでは、またここで、この時間に~みなさんとお会いすることに致しましょう。」
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※
麗華も
ダンも一度死んでよみがえった訳だが、やはり "
反魂の術 " にリスクはつきものなのか? (謎)